信用取引のしくみ
信用取引はお金を借りて株を買建て(信用買い)したり、売建て(信用売り)をしたりします。
信用買いは株を買うために使った資金分の金利が発生します。
資金の数倍の株を買うことが出来るので利益(信用取引の配当)は大きくなりますが一方でそれだけ損失も大きくなります。
現物よりも遥かにリスクの高い取引になるため、信用口座を開設するには一定期間の株式売買の経験や信用取引の知識、資産状況などを申告して審査を受ける事になります。
株価の下限は1円のため損失は制限されています。
信用売りは借りた株の手数料がかかります。
これを逆日歩と呼んでいます。
株価は数倍〜数十倍も値上がりする可能性があり、また上限はありません。
そのため、信用売りは損失が無限大になる可能性があります。
ですから、下がりそうな銘柄の株式を借りて売却し、株が下がってから安く株を買い戻すのです。
そうすれば信用売りでの利益を出すことが出来るるのです。
ところで、信用取引は株を買建てしても株主としての権利はありません。
議決権や配当金、株主優待を受けることは出来ないのです。
議決権がないのは信用買いでは株主名簿に記載されないからです。
それは、あくまで証券会社から一時的に借りているだけだからです。
株取引と税金
しかし、配当金相当の金額(配当落調整金)を信用取引の配当として受け取ることは出来ます。
買建の場合は配当金の確定後、配当落調整金を受取り、売建の場合は配当金の確定後、配当落調整金を支払います。
税法上の配当所得には区分されず、受取りの場合は益金、支払いの場合は損金として譲渡益税の対象となります。
配当の権利確定日をまたいで建株を保有していた場合は、配当実施後証券会社の口座内で、買方は配当落調整額を受け取り、売方は支払います。
売建てをしていて支払時期に現金残高が不足していたら不足分を入金しなければなりません。
尚、返済済みの建株に対しても配当金の授受が発生します。
配当落調整額とは、建株に信用取引の配当が付与された場合、買方は受け取る、売方は支払う配当に相当する金額のことです。
配当落調整額は実際の配当金から源泉徴収相当額を差し引いて計算します。
税法上配当所得には区分されず譲渡益税の対象となります。
尚、源泉徴収相当額の税率は、平成21年3月末日までは7%、平成21年4月1日以降は15%となっています。
最後に、信用取引はいつでも出来るわけではありません。
ある銘柄の売買が過熱したり業績に異変が起こったりすると、東証や日本証券金融が信用取引に規制をかけることがあるからです。
また、企業の業績や信用の状況によっては株式の担保価値が下がるなどといった状況になると追証が発生します。
追証を入金できないと証券会社はその契約者の持ち株を強制決済します。
このことからも極めて危険な取引である事が分かります。
信用取引は特徴をよく理解してから始めなければなりません。